「みんなちがって、たいへんだ」『わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か』
このところ、コミュニケーションについて興味があるので、コミュニケーションについての本を読んでいます。
『わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か』を、今日は読みました。
わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書)
- 作者: 平田オリザ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/10/18
- メディア: 新書
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わかりあえないところから出発するコミュニケーションについて書かれています。
伝えたいという気持ちはどこから来るか?
そういった「伝える技術」をどれだけ教え込もうとしたところで、「伝えたい」という気持ちが子どもの側にないのなら、その技術は定着していかない。では、その「伝えたい」という気持ちはどこから来るのだろう。私は、それは、「伝わらない」という経験からしか来ないのではないかと思う。
伝えたい。
そういう気持ちがなければ、技術があっても、コミュニケーションをしようとは思わないでしょう。
たしかに、そうでしょう。
では、伝えたい気持ちはどこから来るか。
伝わらないという経験から来るだろうということです。
そうなのかもしれません。
おもしろいですね。
ただ、伝わったという経験もないと、伝えたいというようにも思わないのではないでしょうか。
伝えたとしても伝わらないと思っていたら、「言ってもムダだ」と思ってしまうでしょうから。
「みんなちがって、たいへんだ」
教育関係の講演会ですると決まって、「あ、金子みすゞですね。『みんなちがって、みんないい』ですね」という先生方がいる。私はそうは思わない。そうではないのだ。
「みんなちがって、たいへんだ」
という話をしているのだ。
人それぞれ考えも感じることも違うでしょう。
それらを尊重するとしたら、「みんなちがって、たいへんだ」ということになる。
違うというのがあるから、対話をするということがあると思います。
同じなら、話す必要も伝える必要もないでしょう。
これは、仕事では顕著ですよね。
意見が同じ人間なら、話し合う必要もない。
みな同じことをやればいい。
しかし、今は、そういう時代でもない。だから、大変だったりするわけです。
わかりあえないことから歩き出そう
今、日本は、こんなふうにわかりあえない状況にある。
そこから歩き出そう。そこから始めよう。
これが、この本の言いたいことの一つだと思いました。
日本語には、「対話」の言葉が少ないのではないかと、この本で書かれています。
ボキャブラリーが少ないために、対話がしにくい。そういうところがある。
自分と違う相手と、どうやってコミュニケーションをとるか。対話をするか。
ボキャブラリーが他の言語よりも少ないということもあるかもしれません。
そんな中でも、コミュニケーションをしていこう。
こういうことなのでしょう。
コミュニケーションについていろいろと考えられる本でした。
この本などを参考に、もう少し考えてみたいと思います。
わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書)
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