読書で本から学ぶブログ【書評・感想】

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現場主義の知的生産法。いつ書くか?

知的生産の技術が気になっているので、それらの本を読んだり、読み返したりしています。

今日は、こちらの『現場主義の知的生産法』を読みました。

現場主義の知的生産法 (ちくま新書)

現場主義の知的生産法 (ちくま新書)

 

 著者の関満博氏は、この本のプロフィールによると、一橋大学大学院商学科教授ということです。

東京の墨田区大田区、海外でも中国などの地域の工場や現場を調査してきたそうです。

ということで、この本は、その現場の調査方法から知的生産法について書かれています。

前半は、現場の調査方法、後半が、効率的な知的生産法が、主に紹介されています。

 

カードシステムに挫折し、手帳、B5ノート、B6ノートに

京大式カードのカードシステムに挑戦したけれども、忙しくなり挫折。今は、手帳とB5ノート、B6ノートに情報を書いているとのこと。

梅棹忠夫氏の『知的生産の技術』で有名になった、京大式カードを、一時期はいい感じで行っていたようです。

創造的読書について『知的生産の技術』梅棹忠夫 - 読書で本から学ぶブログ

知的生産の技術 (岩波新書)

知的生産の技術 (岩波新書)

 

しかし、忙しくなり、整理ができなくなったの途中でやめてしまったとのこと。

 

整理はあまり気にしない

ただ、梅棹氏は、整理や分類は大切ではないと言われています。カードで情報を結び付けられるようにすることが大切で、あまり整理を気にしない。

整理を気にし過ぎると、この本の著者、関氏も言っていますが、整理しただけで仕事をした気になってしまったり、整理に時間がかかって、生産性が下がるということもあるでしょう。

カードでやるか、ノートでやるか、それとも今なら、デジタルで行うか。そういう選択肢はありますが、あまり整理は意味がないかもしれません。

ちなみに、関氏は、アナログ派です。この本は紙で出版されたのが、2002年のようです。今どうされているかはこの本からはわかりませんが、デジタルも取り入れたほうが、今は良いような気がします。

 

いつ書くか?いつでも書く

年間100本ほどの雑誌原稿などがあり、さらに本の執筆もしているそうです。毎週2本ぐらいの雑誌原稿の締め切りがあるわけで、いつ書くか?というと、いつも書けるようにしているということです。

これだけの量の原稿を書くには、朝が良いとか、夜が良いとか、言っていられない。

だから、夜型だったけれども、いつも書くようになったということです。

たしかに、いつ書くかというように考えるよりも、いつも書くと考えると量を増やすことができますね。

文章を書く時間を決めておくと、習慣になってラクですが、それ以外の時間は書かないということだと、文章量は増えにくくなってしまう。

自分で限界や制限を作っているようなものかもしれません。ここは、考えたいところだと思いました。量を増やすには、いつも書くのが良さそうですが、他のことを行う時間は一方で減るので、あらためて考えたいと思います。

 

本は、書くものではなく、売るもの

知的生産と直接は関係のない話かもしれませんし、本を書いていない人にはあまり関係ない話だなと思ったのですが、おもしろいと思ったので、最後に、この点も紹介します。

どうしてそんなに本を出せるのか?という質問に、「本は『書くもの』ではなく『売るもの』です」と答えている」そうです。

著者、自ら売っているということです。そうやって努力をしているから、また本を書くことができる。

これは、本の話ですが、他のこともそうかもしれない。そう思いました。たとえば、ブログもそうだなと。自分で読んでもらえるようにしないと、これだけたくさんブログがあるなかで埋もれてしまいます。

 

知的生産も

知的生産も何かしらの目的があって行うものでしょう。それが、趣味というわけでないのであれば、何かしらの「実益」や得るものがあって行っているものだと思います。趣味として知的生産するか、それとも目的を持って行うかは、その人の選択ですが。

知的生産法を知って、効率的になるというだけでも、「実益」があると言えば、ありますが、もっと何かしら得ることを得たいということであれば、目的を達成できるように、自分から努力する。工夫をする。

そういうことの大切さを感じました。

 

デジタルの方法も知りたい

著者は、完全にアナログです。時代的にも、そういう時代だったのかもしれません。 今は、もう少しデジタルも活用すると、もっと良さそう。そう感じました。

というのは、あまり整理されている感じがなかったのと、デジタルの強みというか、検索できると、調べるのはやはり速いからです。

少し古いので、時代的にそういうものかもしれません。

さらに、デジタルの工夫も知りたいところです。

 

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