『ぼくは科学の力で世界を変えることに決めた』粘り強く壁を乗り越えること
科学。
得意な人、不得意な人、いるのではないでしょうか。
今日は、『ぼくは科学の力で世界を変えることに決めた』を読みました。
すい臓がんなどの早期発見方法を開発した、高校生ジャック・アンドレイカ君の本です。
こういう若い人もいるというのがわかって、とてもおもしろかったです。
というわけで、ご紹介します。
目次
はじめに 家族会議
1 アンドレイカ家に生まれて
2 サイエンスフェアと「いじめ」
3 カミングアウトと大事な人の死
4 宿敵の膵臓がん
5 患者のことを忘れないで
6 193番目の奇跡
7 キャンサー・ペーパー・ボーイ
8 うわっ! モーリー・セイファーを殺しちゃった
9 ブレイクスルー
付録 ジャックの学校 実験+ヒント+情報
タンパク質を調べる
ぼくは、タンパク質のデータベースを徹底的に調べ始めた。でも、ここで壁にぶちあたってしまった。なぜかと言うと、テストしなければならないタンパク質の種類は、15種類や20種類じゃなかったからだ。その数なんと8000種類!そのうちのいずれも、ぼくが探すべきタンパク質である可能性があった!だから、ひとつひとつについて調べ、検査することが必要だった。
がんの可能性を判別するための、タンパク質が何なのか。
これを特定する。
これが、まずは必要ということで、調べていくわけですが、最初は、8000種類ほどあるということがわかります。
このあと、50種類ほどになって、最後に1つに絞られます。
発見と開発と壁を乗り越えること
このあと、何度か壁にぶち当たるわけですが、1つひとつあきらめずに、時間がかかりながらも進んでいく。
その様子が書かれています。
ある意味、常識に対して、挑戦しているところがあります。
実験が必要になって、実験施設を借りるために、多くの医者に実験させて欲しいというメールを送りますが、断られ続けます。
新しいことを理解してくれる人が、なかなかいない。
それでも、あきらめずにメールを送り続けて、ようやく協力してくれる大学病院からの返事が来ます。
そこからも、苦労があるわけですが、それでもあきらめずにやっていって、最後には、発見方法を開発する。
粘り強く
ある意味、若いのにすごいですし、そして若いからできるのかもしれませんが、よくあきらめないで続けられたなというのが、率直な感想です。
開発に成功したあとは、数々の賞を受賞していくわけですが、その前の苦労が印象に残っています。
いわゆる、「プロジェクトX」的な苦労というのか、なかなかうまくいかない中で、どうやってうまくいくまで続けるか。
そんなことを、学びました。
『ぼくは科学の力で世界を変えることに決めた』
世界を変えるほどすごいことではなくても、やはりあきらめないで粘り強く続ける。
こういうことが大切ですね。
こういうことには、きっと年齢は関係ないのでしょう。
小さなことでも、あきらめないで続けたい。
そんなことを感じた本でした。
何かを開発することなどに携わっている人などが読むと、おもしろく読める本だと思います。