人の心などわかるはずがないけれども『こころの処方箋』
今日は、こちらの『こころの処方箋』を読みました。
日経新聞で紹介されていたので、おもしろそうかなと思って読んでみました。
人の心などわかるはずがない
確かに私は臨床心理学の専門家であるし、人の心ということを相手にしてきて生きてきた人間である。しかし、実のところは、一般の予想とは反対に、私は人の心などわかるはずがないと思っているのである。
人の心はわからない。
そう思っていたほうが、良いのでしょうね。
他人の心はわからないというのは、誰でも思うことでしょうけれど、自分の心もわからなかったりしますよね。
言いはじめたのなら話合いを続けよう
その一歩を踏み出したのなら、そこでやめてしまわずに、相手の言い分も聞き、更に自分の考えを述べ、話合いを続けることによって妥協点を探し出すべきだ。
わからない心と付き合うとしたら、続けることが必要なのでしょう。
話合いも、始めたら続けてみる。
相手の言い分も聞いて、自分の意見も言いつつ、続ける。
そこに関係ができるのでしょうね。
二つの目で見ると奥行きがわかる
人間は目を二つ持っている。このために遠近の判断がつき、景色を見ても、奥行きがわかるのである。片方だけの目で見ても、ある程度はわかるものの、たとえば針に糸を通したりするときなど、なかなかむずかしいものである。
この事実はなかなか象徴的で、ものごとの「奥行き」を知るためには、二つの視点を持つことが必要だと言えそうである。
一つの視点だけではなく、二つの視点を持つ。
そうすると、距離感や立体的に、物事が見えてくる。
こういうことが言いたいのだろうと思います。
心も、一つの視点だけではなくて、ネガティブやポジティブといった、2つの視点から見てみると、一つの視点からよりも、もう少し奥行きがある理解に到達できるのではないでしょうか。
ネガティブな視点
『ネガティブシンキングだからうまくいく35の法則』 - 読書で本から学ぶブログ【書評・感想】
ネガティブも利用する ネガティブなことだから、なんでもダメというわけではないでしょう。 現実に対応できるようになれば、それは、良いほうに向かっていくものではないでしょうか。 ポジティブでなくてはいけない、というように考えるのではなく、ネガティブも利用すると考えると、自分の心理や現実にうまく対応できそうですね。
『ネガティブシンキングだからうまくいく35の法則』 - 読書で本から学ぶブログ【書評・感想】
ネガティブな心理も利用する。
そういう考え方を持てると、ポジティブだけでは見えない、心の動きなども見えてくるのかもしれません。
人の心などわかるはずがないけれども
人の心は、変化があるので、わかるはずもないといえば、ないのでしょう。
だからといって、そこで止まってしまうのではなくて、いくつかの視点を持って見ることを続ける。
そういうなかで、他人と自分との関係を作っていって、日々を過ごす。
そんなことの大切さを感じさせてくれる本でした。
河合隼雄さんには、いろいろ名言もあるようです。
【名言】人生につまずいた時に!故・河合隼雄さんの名言集【格言】 - NAVER まとめ
こういった名言や本から、心のことは、わからないとは言え、ときには、考えてみるのはいいですね。